チューリップはデビュー50周年! ファンを魅了する財津和夫の「使命感と功績」
■「イジワルじいさんになりたい」
西南学院大在学中に福岡で結成されたチューリップは「心の旅」「青春の影」「サボテンの花」「虹とスニーカーの頃」などのヒット曲を連発。時代を代表する人気グループとなったが、バンドの方向性を巡って主要メンバーが抜け、デビューからのメンバーは財津だけという状況になったこともあり、89年には解散してしまう。97年に過去のいきさつはひとまず置いて、ほぼオリジナルメンバーで再結成し現在に至る。
「財津さんをはじめメンバーは、チューリップを続けることに使命感のようなものを持った気がします。自分たちが歌い続けることで、ファンも元気でいられる。とくに財津さんはご自分も大病を患ったことで、よりその思いが強くなったのかもしれません」と加藤氏はさらにこう続けた。
「改めて感じるのは、財津さんの楽曲は半世紀経っても古めかしさを感じないこと。それだけ優れたポップセンスを持っていた証拠で、ビートルズから大きな影響を受けながら、それを自分たちの中で消化して、メジャーシーンの中で新しい日本のポピュラー音楽を作りあげた。その功績はとてつもなく大きいです」
楽曲ともども、生き方でもファンを引きつけてやまない財津和夫。2月の誕生日のときは「今年は人に可愛がられる『イジワルじいさん』になりたいと思っています」とSNSで発信している。