ムツゴロウさん「破天荒」伝説…ライオンに指ガブリだけじゃない!民主主義の風化に苦言も

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排他的で狭量な社会への警鐘も

 その一方、排他的で、狭量になっていく社会への警鐘を鳴らし続けた。安保法案が成立し、マイナンバー制度導入の2015年には日刊ゲンダイの取材にこう訴えた。

「海外メディアはイルカ漁などの残酷なシーンを強調して日本人はケシカランと報じます。でもそれは社会の営みの一部。海外の国でもハトや子羊を殺して食べている。そうした動物をつぶすシーンを報じますか。人間活動そのもの、成り立ちそのもの、すなわち多様性をどう受け止め、感じるかという問題です。一部の問題だけをクローズアップしていると、全体を見誤ることになる。僕は行き過ぎた規制や、そうした動きを民主主義の風化と言っていますが、社会全体がそうした風潮になってきているように思えます」

 そしてムツゴロウさんは50年以上注目しているという「愛と絆のホルモン」を教えてくれた。

「動物学者は、動物の種の違いにばかり目を向けますが、クマと僕には脊椎動物で哺乳類という共通項がある。その部分を追求していけば仲良くなれるのです。そこで注目しているのが、脳から分泌されるオキシトシン。よく、バレーボールの試合でハイタッチをするでしょ。あの行為でオキシトシンが分泌され、絆を高め合っているのです。犬と目を合わすとオキシトシンが分泌され、仲良くなれます」

 人とも、動物とも、触れ合うことの大切さ。晩年もログハウスに夫人と暮らし、ユーチューブなどで発信し続けながら、愛犬や愛猫を大切にしていたそうだ。

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