広末涼子、市川猿之助、ジャニーズ…週刊文春の“独壇場”の危うさを考えてみた
大手新聞も真っ青の情報収集力と取材力
文春は、ジャニー喜多川の性的虐待を連続追及し、岸田首相のアホガキの公邸忘年会をすっぱ抜いて更迭させるなど大手新聞も真っ青の情報収集力と取材力を誇っている。文春を批判することはタブーになりつつあるように見える。しかし、文春とて万能ではない。
誌面を見ていると原発新増設や異次元の防衛費増額、憲法9条改悪にはあまり関心がないように思える。それは文芸春秋がやや保守的な体質だからだろうか。
「国税に口利きで100万円」と書かれた片山さつき参院議員が文春を名誉毀損で訴え、4月19日に最高裁は文春側に賠償金330万円を払うよう命じている。
メディアに1強はいらない。お互いが批判し合い切磋琢磨しなければ、この国の言論・表現の自由はさらに危ういものになる。もっと書きたいが紙幅が尽きた。
(元木昌彦/「週刊現代」「週刊フライデー」元編集長)