桧山珠美
著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

東日本大震災から13年…通常営業だった番組は猛省を!サンドの好感度が高い納得の理由

公開日: 更新日:

 その後は、宮城・岩手の三陸海岸の激うま飯探しになった。通常ならサイコロを振って、出た目のバス停で降りてすし屋を探したり、ミッションをクリアするが、今回は例外で伊達のアテンドで店を訪ね歩く。伊達の頭には全部の店が入っていて、少しでも多く紹介し復興の手助けをしたいという熱意が伝わる。どの店でも店主と顔なじみで、13年間で絆を深めてきたことがよくわかる。店主たちに震災当時の話を聞き、彼らの能登の人たちへのメッセージを伝え、地震で被災している人たちへの気配りも忘れない。

「自分たちも全てなくなってもうダメだと思ったけど、ちょっとずつみんなの助けも借りてようやくここまできたから一緒に頑張りましょう」という言葉に胸が熱くなった。

「東北魂」を旗印に、ずっと被災者に寄り添ってきたサンドの地元愛と人間力が伝わった。なるほどサンドの好感度が高いのも当然だ。かっこいいぞ、サンドウィッチマン

 逆にいえば、サンドの番組がなければ、東日本大震災の被災地の今を伝えるバラエティーは皆無ということになる。食べて「おいしい」で終了の番組や芸人のどうでもいい話はもう飽き飽き。

 さすがにNHKは、「うまいッ!」でいわきの小名浜漁港から放送したり、「鶴瓶の家族に乾杯」で石川佳純が、震災で800以上の建物が損壊し町外から400人以上の避難者を受け入れた福島県古殿町を訪ねたりしていたが……。通常営業していた番組は猛反省すべし!

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    愛川ゆず季が告白「長男の自閉症を隠していたわけじゃない。でも言葉にすごくパンチがあって…」

    愛川ゆず季が告白「長男の自閉症を隠していたわけじゃない。でも言葉にすごくパンチがあって…」

  2. 2
    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  3. 3
    中居正広「脱SMAP」成功の裏に“懐刀芸人”あり 自身が仕切る番組の「裏回し」任せ巧みに延命

    中居正広「脱SMAP」成功の裏に“懐刀芸人”あり 自身が仕切る番組の「裏回し」任せ巧みに延命

  4. 4
    愛川ゆず季が2歳で長男の自閉スペクトラム症を確信した“逆さバイバイ” ネット検索で不安のループに…

    愛川ゆず季が2歳で長男の自閉スペクトラム症を確信した“逆さバイバイ” ネット検索で不安のループに…

  5. 5
    元横綱・白鵬に「伊勢ケ浜部屋移籍案」急浮上で心配な横綱・照ノ富士との壮絶因縁

    元横綱・白鵬に「伊勢ケ浜部屋移籍案」急浮上で心配な横綱・照ノ富士との壮絶因縁

  1. 6
    1場所4人じゃ終わらない…元横綱白鵬の旧宮城野部屋勢“廃業ラッシュ”はこれからだ

    1場所4人じゃ終わらない…元横綱白鵬の旧宮城野部屋勢“廃業ラッシュ”はこれからだ

  2. 7
    石原裕次郎(13)慶応病院に入院…同乗したエレベーターを降りる際に掛けられた言葉

    石原裕次郎(13)慶応病院に入院…同乗したエレベーターを降りる際に掛けられた言葉会員限定記事

  3. 8
    松井稼頭央監督とは対照的…西武“連勝”渡辺監督代行が見せた「芯ある采配」

    松井稼頭央監督とは対照的…西武“連勝”渡辺監督代行が見せた「芯ある采配」

  4. 9
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10
    “超ハイスペ外国人芸人”アイクぬわら 共演未成年少女「自宅連れ込み」で芸能界から退場か

    “超ハイスペ外国人芸人”アイクぬわら 共演未成年少女「自宅連れ込み」で芸能界から退場か