公開前の映画『正体』が3冠で物議…「報知映画賞」の特殊な選考事情と気になるファン組織票

公開日: 更新日:

 選考に関しても、11月12日にノミネート作品が発表され、25日に各賞が決定。その後に作品が29日公開となると、宣伝としてはオイシイ話。実際、「正体」は、公開日からの週末興行ランキングで1位を飾った。これをデキレースと言っている記事もあるが「怖いのはファンが操作できてしまうこと」と映画ライターの金澤誠氏がこう言う。

「映画を見ていようが見ていまいが、ファン投票の数を積み上げれば、ノミネートができる。もしかしたらですが、横浜流星の根強いファンの層から『報知映画賞』が選ばれたかもしれないということです。私が選考委員をしている『毎日映画コンクール』『キネマ旬報ベスト・テン』などは、映画関係の識者数十人が投票します。『キネ旬』は単純に票数が多い作品、『毎日』は、1次選考で票数が多かったものをノミネート、そこから選考委員が選んでいきます。今年から選考方法が少し変わりましたが、識者だけで選ぶこと自体は変わっていません」

「キネ旬」「毎日」にも別枠でファン投票で選ぶ賞はあるものの、メインの賞でファンの介入はない。しかし「報知映画賞」に関しては、ノミネートまでなら、組織票を形成できる。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  2. 2

    阿部巨人V奪還を手繰り寄せる“陰の仕事人” ファームで投手を「魔改造」、エース戸郷も菅野も心酔中

  3. 3

    香取慎吾《体型激変》の声も一蹴し「FNS歌謡祭」で魅了!1月には11年ぶりフジ連ドラ主演の好循環

  4. 4

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  5. 5

    また維新系の問題知事が…奈良県が2.7億円投入、無料K-POPイベントに注がれる疑惑の目

  1. 6

    フジテレビが2番組を終了させダウンタウン松本人志に「NO」を突き付けたワケ…日テレとは異なる対応

  2. 7

    お笑いバラエティーの頂点は千鳥・大悟に もう松本人志の復帰場所はどこにもなし

  3. 8

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  4. 9

    テレビ界で加速する「松本人志不要論」…敬愛する島田紳助引退時も世代交代進み影響ゼロ

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議