公開前の映画『正体』が3冠で物議…「報知映画賞」の特殊な選考事情と気になるファン組織票

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 選考に関しても、11月12日にノミネート作品が発表され、25日に各賞が決定。その後に作品が29日公開となると、宣伝としてはオイシイ話。実際、「正体」は、公開日からの週末興行ランキングで1位を飾った。これをデキレースと言っている記事もあるが「怖いのはファンが操作できてしまうこと」と映画ライターの金澤誠氏がこう言う。

「映画を見ていようが見ていまいが、ファン投票の数を積み上げれば、ノミネートができる。もしかしたらですが、横浜流星の根強いファンの層から『報知映画賞』が選ばれたかもしれないということです。私が選考委員をしている『毎日映画コンクール』『キネマ旬報ベスト・テン』などは、映画関係の識者数十人が投票します。『キネ旬』は単純に票数が多い作品、『毎日』は、1次選考で票数が多かったものをノミネート、そこから選考委員が選んでいきます。今年から選考方法が少し変わりましたが、識者だけで選ぶこと自体は変わっていません」

「キネ旬」「毎日」にも別枠でファン投票で選ぶ賞はあるものの、メインの賞でファンの介入はない。しかし「報知映画賞」に関しては、ノミネートまでなら、組織票を形成できる。

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