ヘア写真集の発売後に渡仏し結婚した長谷直美
だが、結婚までの道のりは平坦なものではなかった。当時長谷はバブル崩壊のあおりを受けて株式投資で大きな損失を被った。C型肝炎発症も追い打ちをかけた。女優活動は休止に追い込まれて治療に高価なインターフェロンが使われたことで負債はさらに膨らみ、その総額は6000万円ともいわれた。
婚約発表直後に舞い込んだヘアヌード写真集の発売もマスコミを賑わせた。一度は断ったが、少しでも借金返済の足しになればと承諾。男性は当然、大反対し、烈火のごとく怒ったという。「女優としての自分に決別する意味を込めている」という長谷の言葉に最終的には納得、同意したものの、男性の両親は「家の敷居はまたがせない」と激怒した。“破局ヌードでは?”との報道も流れて、慌てて「彼公認です」と会見を開く騒ぎも起きたが、写真集「INSTINCT」は11月に無事発売された。
結婚は94年12月、長谷は38歳だった。12月16日に渡仏、22日にパリで結婚式を挙げた。95年1月に一時帰国した時には妊娠も公表。女優活動を休業し、小説を執筆しながらパリでの専業主婦生活に入った。