トップアイドル高橋良明がバイク事故死
<1989年1月>
歌手デビューしてわずか1年で81万枚というレコード売り上げを記録、スター街道を歩んでいたアイドルの高橋良明。16歳の若さで衝撃的な交通事故死を遂げたのは89年1月のことだ。当時のトップアイドルの突然の死に世間は驚き、盛大な葬儀も営まれたが、死因については騒ぎにもなった。
5日晩、仕事先から神奈川県川崎市内の自宅に戻った高橋は家族に「レンタルビデオ店に行く」と伝えた。バイクの免許は持っていなかったが、自宅にあった250C.C.のオートバイにまたがり、店に向かった。許されない無免許運転であり、案の定悲劇は起きた。
高橋はビデオを借りていつものように自宅に戻ってきた。事故現場は自宅近く。道路を横断しようとしていた女子中学生をはねてしまい、バイクはそのまま駐車中の車に突っ込んだ。高橋も顔が血だらけになり、路上に放り出されてしまう。
目撃者が110番通報する。すぐやってきた警察官が抱き起こすと「痛い」とうめいた。「名前を言えますか」と聞いても答えられず、まもなく意識を失った。ただ、病院の医師は「重症頭部外傷で全治3カ月。命に別条はない」と診断し、家族や関係者にも伝え、マスコミにもその通りに発表された。