嘘ついた芸人と詐欺グループ…焦点はどちらが信用できるか

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■闇営業問題の本当の焦点

 今回の騒動では、「問題の詐欺グループは、入江がやった吉本の会社を通したイベントのスポンサーだった」と宮迫が会見で暴露し、吉本にも批判の声が浴びせられている。これに対し岡本社長は会見で、「吉本はイベント会社の依頼を受けてタレントを派遣し、そのイベントのスポンサーのひとつが今回問題となっている特殊詐欺集団のフロント企業だった」と説明。「イベント主催者の反社チェックはしていたが、スポンサーまではしていなかった。そういう意味ではこの判断が甘かった」と認め、その点は謝罪している。

 ただ、だからといって「吉本も同罪だ」と責めるのは早計だろう。入江と吉本興業の違いは、手続きの正当さだ。甘かったとはいえ通常レベルの反社チェックはしていた吉本と、個人の判断だけで軽率に仲介をしてしまった入江の信頼性には大きな差がある。入江は「本当は知っていたのではないか」と疑われても仕方ないのだ。

 もちろん、これはあくまで芸人や吉本側の証言通りだというのが大前提となる。つまり、今回の問題は「事前に素性を知っていたかどうか」が焦点なのだ。フライデーは、元詐欺グループメンバーの「知っていたはず」という証言を掲載している。保身のために嘘をついた芸人と、元詐欺グループの人間のどちらが信用できるかは悩ましいところだが、この点についてはさらなる検証が必要だろう。 =つづく

 (ライター・常松裕明)

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