「脳卒中・循環器病対策基本法」では生活習慣の改善を重視
たばこを吸うとニコチンが自律神経を刺激して血管を収縮させ、血圧が上がります。さらに動脈硬化のもととなる血液中の脂肪酸も増やしてしまいます。また、たばこの煙に含まれる一酸化炭素が血液中に入ると、酸素を運んでいるヘモグロビンが一酸化炭素と結合し、体内の酸素が不足して心臓に負担がかかります。喫煙は血管にとって大敵なのです。
ただ、長年にわたって喫煙習慣があった人でも、禁煙して2年以内に心臓病の発症率は非喫煙者と同程度に下がります。心臓を守るために禁煙したい人は医療機関で禁煙治療を受けてみるのもいいでしょう。
肥満の原因は食生活と運動にあるケースがほとんどです。食生活は1日の摂取カロリーの目標値、1週間の摂取カロリーの目標値を定め、そこに近づくように心がけるだけで改善されますが、ガラリと見直すのは難しいという人が多いでしょう。
そんな人はまず「ドカ食い」をしないようにしてください。空腹時に一気にたくさん食べると、血糖値が急激に上がります。すると、血糖値を一定に保とうとして膵臓からインスリンがたくさん分泌され、インスリン抵抗性=インスリンが効かない状態ができてしまいます。これが肥満と糖尿病につながるのです。食事は、ゆっくりよく噛んで食べることを意識しましょう。