「脳卒中・循環器病対策基本法」では生活習慣の改善を重視
昨年12月1日、「脳卒中・循環器病対策基本法」(健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法)が施行されました。これを受け、厚労省は先ごろ「第1期循環器病対策推進基本計画を今夏にも策定する」と明らかにしました。日本人の死亡原因の第2位である心臓疾患と第4位の脳血管疾患に対し、地域の救急医療体制の整備を進め、人材育成、予防、リハビリまで総合的な施策を立案して、急性期から在宅医療まで切れ目のない医療・介護体制の構築を急ぐといいます。
脳卒中・循環器病対策基本法は、2016年に日本脳卒中学会と日本循環器学会が作成した「脳卒中と循環器病克服5カ年計画」がベースになっています。①脳卒中と循環器病による年齢調整死亡率を5年で5%、10年で10%低下させること②計画期間中の5年間で健康寿命を延伸させることを目標に掲げ、脳卒中、心不全、血管病(急性心筋梗塞、急性大動脈解離・大動脈瘤破裂、末梢動脈疾患)の重要3疾病に対し、①人材育成②医療体制の充実③登録事業の促進④予防・国民への啓発⑤臨床・基礎研究の強化――という5つの戦略を実行していくものです。