「脳卒中・循環器病対策基本法」では生活習慣の改善を重視
これまで運動する習慣がなかった人は、ウオーキングだけでも効果的です。適度な負荷をかけるため、心臓がバクバクしない程度の強度で歩くことが大切です。なかなか時間が取れないという人は、電車に乗るときに「目的地の出口がある改札からいちばん遠いところにある車両」に乗るよう心がけてみてください。出口の改札がいちばん前だったら、いちばん後ろの車両に乗るのです。すると、電車を降りてから車両の長さの分だけホームを歩くことになります。これが適度な距離のウオーキングになります。
さらに意外に気がつかない生活習慣の影響は「睡眠の質」にあることも要注意です。歯ぎしりや無呼吸などの睡眠障害を隠し持つ場合には、昼間の不整脈や動脈硬化の促進などに注意が必要であることがわかっています。
まずはできる範囲から生活習慣を改善することが心臓を守ることにつながります。
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