血液がんの新たな治療法として注目「CAR-T療法」って何だ

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 CAR-T療法の流れは、まず患者から白血球を採取。それを専門施設へ輸送し、CARを作り出すCAR-T細胞を作成。治療に必要な量まで増やしたら、駒込病院などCAR-T療法を行う医療施設へ輸送。

 一方、患者は白血球採取後、抗がん剤治療や放射線治療でがんの症状を安定させ、CAR-T細胞が体内に生着しやすいように、リンパ球除去化学療法を受ける。ここまででだいたい6~8週間。そして、CAR-T細胞の投与となる。輸血と同じ方法で、投与は1回。30分以内で終わる。

「投与後に、CAR-T細胞が体内で増加。腫瘍の量が少ないほどCAR-T療法の効果は高く、血圧低下や意識障害といった副作用が起こりにくいので、CAR-T療法の前の腫瘍量のコントロールは重要。CAR-T細胞は体内に残るので、治療後も定期的な検査が不可欠です」

■通常の免疫機能では対処できない難治性のタイプが対象

 CAR-T療法で承認されている3製剤はすべて血液のがんである「悪性リンパ腫」が対象。肺がん大腸がんといった臓器や組織にできる固形がんは対象ではない。

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