早期乳がんに画期的な新薬が登場 再発リスクを有意に下げる

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 同様の薬はほかにもあるが、ベージニオの場合、CDK4は強力に、CDK6はほどほどに阻害するので、骨髄抑制がほかの薬に比べると弱い。つまり、白血球の減少が著明でない。よって、連日投与が可能だ。

■進行・再発の薬が適応拡大

 ベージニオは、もともと転移・再発乳がん(進行乳がん)に対し、ホルモン療法と併用して使われていた。今回、早期乳がんにも適応拡大された形だ。対象は前述の通り、ホルモン受容体陽性で、かつHER2陰性(HER2陽性より再発リスクが高い) の早期乳がん。さらに「腋窩リンパ節転移4個以上」「腋窩リンパ節転移1~3個+腫瘍サイズ5センチ以上または腫瘍グレード3」のいずれかを満たす患者に、術後、ホルモン療法と併用して2年間、内服投与される(日本の場合。米国とは異なる)。抗がん剤、放射線の治療が行われる場合は、その後になる。

「ホルモン療法単剤よりも副作用はあります。重めの副作用は少ないのですが、進行がんとは違い、早期がんの治療で完治が目的なので、重篤な副作用はできるだけゼロにしたい。そのために慎重なフォローアップと適切な副作用対応が必須です」

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