相次ぐ医療事故…命を守るために患者が押さえておくべきポイント
また、病院内に「安全対策室」のような部署が設置されているかどうかを入院前に確認しておくことも大切です。医療安全対策にしっかり取り組んでいる中規模以上の病院ならば、必ず安全対策のための部門があるはずです。病院の受付で、そういったものがあるかどうかを尋ねるのはまったく不自然なことではありません。
ほかにも、たとえばカテーテル治療であれば、日本心血管インターベンション治療学会が心血管カテーテル治療専門医技能評価を実施していたり、近年広まっているロボット手術なら、日本ロボット外科学会が専門医認定制度を設けています。そうした実技評価を受けている医師が治療してくれるかどうかを確認するのも、ひとつの判断材料になります。
自分が治療を受けるとなったとき、治療実績が良好だったり、症例数が多い病院を選択するのはたしかに大切です。しかし、そこがポイントになるというのは病院側もわかっていることですし、病院のホームページにはその施設にとって都合の良いデータしか書かれていない場合がほとんどです。患者さんが、その病院のマイナス点を含めた“本当の評価”を見極めるのは簡単ではありませんが、治療を受ける前に実際に病院に行って、自分で情報を集めると見えてくる場合があります。