池田陽子
著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【納豆】滞った「血」を巡らせる作用が高く脂質異常を改善

公開日: 更新日:

 健康診断の結果、気がつくことが多い「脂質異常症」。まあ、大丈夫だろうと思ってそのままにしがちですが、おおいに注意が必要です。

 脂質異常症は、血液中の中性脂肪やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が過剰になった状態、あるいはHDLコレステロール(善玉コレステロール)が低い状態をいいます。

 とくに自覚症状は現れませんが、ようは「血液がドロドロになった」状態です。そうなると、内皮細胞と血管壁の間にLDLコレステロールが侵入、次第に血管の壁を傷つける酸化LDLに変化し、血管拡張作用を阻害します。さらに、免疫細胞は酸化LDLを異物として認識して捕食し、その後、動けなくなった免疫細胞は「ブラーク」と呼ばれる物質となって血管の壁に堆積していきます。その結果、動脈硬化が引き起こされるのです。

 原因は主に食べすぎ、飲みすぎ、運動不足といった生活習慣が挙げられますが、ストレスや遺伝的な要素が関係している場合もあります。

 動脈硬化は、脳梗塞心筋梗塞、脳出血といった命に関わる疾患につながります。とくに、加齢によって動脈硬化が進みやすいシニアにとっては、脂質異常症と判断された時点での速やかな対応が、重篤な疾患の予防にとって重要です。

■関連キーワード

最新の健康記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    ヤクルト畠山コーチが突然の退団 原因は金銭トラブルか…水原一平事件では「畠山は大丈夫か?」との声が

    ヤクルト畠山コーチが突然の退団 原因は金銭トラブルか…水原一平事件では「畠山は大丈夫か?」との声が

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

  3. 3
    HR独走中のヤクルト畠山 “札付き問題児”が“孝行息子”に

    HR独走中のヤクルト畠山 “札付き問題児”が“孝行息子”に

  4. 4
    どうするドジャース? 佐々木朗希の獲得に暗雲…他29球団は怒り心頭、さらに膨らむ恨み憎しみ

    どうするドジャース? 佐々木朗希の獲得に暗雲…他29球団は怒り心頭、さらに膨らむ恨み憎しみ

  5. 5
    小池知事は焦るとムキに…都知事選で「失言ループ」に突入 不安的中の陣営は戦々恐々

    小池知事は焦るとムキに…都知事選で「失言ループ」に突入 不安的中の陣営は戦々恐々

  1. 6
    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

  2. 7
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  3. 8
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9
    焦る小池知事は都知事選「公務優先」もマユツバ…連日のしたたか演出で組織固めに没頭中

    焦る小池知事は都知事選「公務優先」もマユツバ…連日のしたたか演出で組織固めに没頭中

  5. 10
    フジテレビ起死回生の秘策?「古畑任三郎」復活プロジェクトに挙がる主演候補5人の名前

    フジテレビ起死回生の秘策?「古畑任三郎」復活プロジェクトに挙がる主演候補5人の名前