「納豆臭」や「糸を引いていた」のに…マフィン食中毒問題、行政処分はナゼ見送られた?
11月11日と12日の2日間、東京ビッグサイトで開催されたイベントで、東京目黒区の焼き菓子店が販売していたマフィンを食べた複数の人が腹痛や嘔吐、下痢の症状を訴えた問題。イベントでは9種類約3000個が販売され、SNSでは購入者から「納豆臭がした」「糸を引いていた」などと被害を訴える声があったが、目黒保健所は食中毒の原因となる細菌が検出されなかったとして、店への行政処分を見送ったことがわかった。
保健所は、体調不良を訴えていた7人の便と15個のマフィンを分析したという。
ニュースで報じられるとX(旧ツイッター)のトレンドに「マフィン購入者の体調不良」「デスマフィン」があがり、《体調不良の原因は何なの?》《ウイルスとかでなくて、単純にマフィンが腐ってたという事か》などと不安と怒りの投稿が相次いだ。しかし、体調不良者や購入者から、臭いや見た目の異常が訴えられながら、「見送り」判断されたのは腑に落ちないが……。食品問題評論家で、消費者問題研究所代表の垣田達哉氏はこう言う。
「販売数3000個に対し、便の検査数とマフィンの検査数が少ない印象はあります。おそらくすべてのマフィンが汚染されていたわけではなく、たまたま検出されなかった可能性があるでしょう。今回は、食べる前に臭いや粘りが見られて、実食した人が少なかったとみられ、結果的に入院者数なども集団食中毒としては少なかった。これも"被害者が少なかった"評価に繋がったのかもしれません。