ニセモノ疑惑が浮上した途端に「手のひら返し」は情けない 自分の価値観をしっかりと持つこと
真贋関係なく、心の底から感動できるものではないか。そして自分や家族、友人が本当に必要としているもの──これに価値があるのではないか。
個人的には「ホテルやペンションが立ち並ぶリゾート化した湖」よりも、「自然が手つかずの山奥の湖」の方がいい。
「人間の手が加わっていない」ことにホンモノを感じるからである。もちろん人によって価値観は違うだろう。
でも、真贋が分からない「50年ほど前に描かれた油ギトギトの少女の絵」ではないはずだ。このことを現代人は自戒の念を込めて、再考すべきであろう。
「大谷のサインボールがニセモノだった。20万円、損した!」なんて、嘆いている場合ではない。
そんなモノを買うヤツが悪いのだ。「彼がこのボールに触ったと思うと感動する」って、いったいどういう感覚なのか……。
だからシニアの皆さんは、常に「ホンモノ」を探して生きるようにしたい。そうこう言っているうちに家庭に戻れば、カミさんが顔を見ただけで文句を言ってくる。
しかし、このような“選球眼”があれば、簡単に“見逃す”ことができるだろう。
「俺が本当に愛すべきは、この“50年前のガール”ではない」と……(笑)。