社外向け文書では(株)と略してはダメ
ビジネス文書編(6)
前回の社内文書に続き、今回は、社外文書の基本構成と記載のポイントについて解説します。社外文書は、企業の印象を左右する重要な役割を担っています。正確さとともに礼儀を重視し、相手に失礼のない内容を心がける必要があります。
▼社外文書の書式
「新製品発表会のご案内」を例に、具体的に確認していきましょう。
①文書番号
管理や追跡のために記載します。社内規定に基づき、適切に設定します。
②発信日付
発信日を記入します。
③宛名
社名、部署名、役職名、氏名、敬称の順に記入します。正式名称を用い、「㈱」などの略記は避けましょう。
④発信者名
社名、部署名、役職名、氏名の順に記入します。役職がない場合、氏名だけを書きます。
⑤表題(件名)
文書の目的がひと目でわかる件名にします。紙面の左右中央に、本文より少し大きめの文字を入れるとバランスよく見えます。
【前文⑥⑦】
⑥頭語
ビジネスでは、一般的に「拝啓」がよく使われます。
⑦時候の挨拶
頭語から1字分空けて時候の挨拶、会社の繁栄を祝う言葉、日頃の感謝へと続きます。
⑧主文
「さて」「ところで」「このたび」などの言葉に続けて、用件を記載します。
【末文⑨⑩】
⑨結びの挨拶
「まずは~」「取り急ぎ~」「略儀ながら~」などの締めくくりの言葉で、文章を結びます。
⑩結語
頭語と結語の組み合わせは決まっています。一般的にビジネスでは「拝啓」と「敬具」が用いられます。
⑪記書き
日時や場所など、主文の詳しい内容は箇条書きにするとわかりやすく伝わります。
⑫以上
最後は「以上」で締めくくります。