サンコー 山光博康社長(7)2017年に開発したネッククーラーが大ヒット
■マーケットニーズは広いのか、深いのか
山光は新しい商品を企画する時、次のようなコンセプトを満たしているかどうかを考える。おもしろくて、役に立つ。そして、マーケットニーズが浅くても広いのか、狭くても深いのか。
たとえば、「超高速弁当箱炊飯器」は浅くても広いタイプだ。14分で炊けて洗い物が少なくて済むため単身者などのニーズが広く、発売2年で12万個近く売れている。一方、ローストビーフやショートケーキのイチゴまでもスパッときれいに切れる「エレクトリックナイフ」は、狭くても深いニーズのある商品だ。
「これを必要とする人はそれほど多くはないと思いますが、料理をするスタッフに言わせれば、必需品だそうです。だから、深いんですね」
近年は自社開発に力を注いでいるが、設立当初から輸入商品も変わらず扱っている。アイテム数としては自社開発商品が1割、輸入商品が9割なのだが、売り上げになると、自社開発商品が8割、輸入商品2割と逆転する。