ガルデリア共同創業者 谷本肇CEO(1)サッカーの名門高校から慶大に
シリコンバレーでコンサルティングをした経験を生かしてITベンチャー「リアルコム」を起業し、上場させた谷本肇。上場後5年して「リアルコム」の代表取締役を退任し、エンゼル活動などをしたのち、現在はバイオのスタートアップ企業「ガルデリア」を立ち上げ、新しい挑戦を始めている。
谷本は大阪で生まれ、1歳から名古屋で育った。父親は東海銀行(現三菱UFJ銀行)の行員だった。型破りな人物だったようだ。
「6人兄弟の末っ子だった父は、高卒の叩き上げでした。役員の一歩手前まで昇進し、退行後はスズケンの上場を手伝い、その後グループ会社の社長を務めていました。振り返ると、私が自分の力で何かをやってみたいと思うようになったのは、父親の姿を見ていたからかもしれません」
サッカー少年だった谷本は、サッカーの名門、愛知高校へ進学した。
「愛知高校は当時、サッカーの名門で日本代表選手も輩出している学校でした。私は進学選抜クラスでした。サッカー部に入部したのですが、サッカー部の監督からは『なぜサッカー推薦じゃない進学クラスのやつがいるんだ』と言われ、担任からは『いつまでサッカーをやっているつもりだ。進学の準備はできているのか』と諭されるという板挟みに遭い、結局サッカーは途中でやめ、受験に専念することにしました」