地球の歩き方 新井邦弘社長(1)コロナ禍の打撃を受け新会社が事業を引き継ぐ
「地球の歩き方」シリーズは44年前に誕生して以来、“旅のバイブル”として、圧倒的な人気を誇るガイドブックだ。
約160の国と地域を網羅するとともに、豊富な情報量で海外旅行者に愛用されてきた。
新井は学生時代、バックパッカーとして、中国やヨーロッパ、北アフリカ、中東を放浪した体験を持つ。3回にわたる旅の期間を合計すると1年に及ぶ。
その時に携えたガイドブックも、「地球の歩き方」だった。
ガイドブックを出版する会社のトップとしてはうってつけの人材だと言えるが、「地球の歩き方」編集部の生え抜きではない。
学研グループで「歴史群像」の編集長やグローバル戦略室長を務めてきた新井にとって、地球の歩き方の社長就任は、まさに降って湧いたような話だったという。
「地球の歩き方」は長きにわたり、ダイヤモンド・ビッグ社が出版してきた。
しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、海外旅行関連の事業環境が大きく変わってしまう。