自見英子大臣に新たな「政治とカネ」疑惑…政治資金で父親の政治団体に“仕送り”していた
政治資金収支報告書の訂正が相次いでいる自見英子地方創生相(47)に新たな疑惑が浮上した。資金管理団体を通じ、2013年に政界を引退した父親の自見庄三郎元郵政相に毎年多額のカネを融通していたことが判明。8日の参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫議員が追及した。
娘から父親への“仕送り”に使われていたのは、父娘の政治団体だ。自見大臣の資金管理団体「ひまわり会」は庄三郎氏が代表を務める政治団体「庄政会」に対し、2016年に500万円、21年に400万円、22年に450万円を寄付していた。
蓮舫に寄付の目的を問われた自見大臣は「庄政会は長年にわたり、政治活動を積み重ねてきた実績のある政治団体と承知している。私の父が代表しております」「国を思う気持ちは娘としては大変尊敬はしておりますが、所属する政党が異なり、政治資金団体の引き継ぎも行っていません」とシレッと答弁。自民党議員だった庄三郎氏は郵政民営化に反対して追い出され、紆余曲折を経て出戻りを画策するも、拒否されて引退した。
自見大臣は「ひまわり会と協力関係にある政治団体として、政治活動に対してさまざまな継続的支援を受けていることを踏まえて寄付した」と釈明したが、額面通りには受け取れない。庄政会は収入の8割前後をひまわり会の寄付に頼っている上、支出はライオンズクラブの会費や写真撮影代、受章記念集増刷代など。「実績のある政治団体」の名残はない。政治団体同士の寄付名目での資金移動は非課税。贈与税や所得税逃れの装置として政治団体を悪用している疑いは濃厚だ。