著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

高齢化ニッポンの新年相場「賃上げ→消費支出増加→物価上昇」の経済好循環は難しい

公開日: 更新日:

 24年新春。昨年の岸田政権は、自民党と「統一教会」の関係に続き、「政治資金パーティー」の裏金問題で満身創痍(そうい)、新任閣僚選びにも時間を要していた。

 岸田首相は、異次元の少子化対策などを盛り込んだ24年度予算案成立を境に「解散総選挙」に踏み込むとの思惑も台頭する新春だろう。

 23年の日経平均株価は3万4000円に迫る値上がりを見せた。この要因は、海外投資家の約4兆円に迫る日本株の記録的な買い越しである。

 多くの株式評論家は、24年の日経平均株価が4万円の大台に乗せ、1989年の史上最高値を更新するとしている。ただし、昨年12月下旬、国内大手証券は今後6カ月で日経平均株価は5%程度調整するとし、米系証券も日本株指数は24年の上昇率が5~10%程度に鈍ると予想していた。その理由は、日米金利差の縮小で円高に転換と見ているからだ。

■上半期は調整か

 他方、投資家が株高に期待するのが、岸田政権と植田日銀総裁が唱える「賃上げ」と「物価上昇」の好循環で経済成長が軌道に乗ること。だが、経団連加盟の大企業の賃上げは、下請け、孫請け企業の同時賃上げを意味しない。楽観的に考えても末端まで賃上げの波及には1年程度のタイムラグがあり、広範な物価の上昇に結びつくのか疑問がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  2. 2

    フジテレビの資金繰りに黄信号…9割超もの広告スポンサー離脱、CM再開も見通し立たず

  3. 3

    備蓄米放出でもコメ高騰は抑えられない!「コシヒカリ」応札集中確実…得をするのは自民の“大票田”のみ【上位10品目リスト付き】

  4. 4

    ニセコで横行する「海賊スキースクール」…中国系インストラクターやりたい放題で認定校とはイタチごっこ

  5. 5

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  1. 6

    牛丼大手3社は明暗クッキリ…圧勝「すき家」擁するゼンショーHDの強みは海外のすし事業

  2. 7

    オーバーツーリズムに住民の我慢も限界…政府は「訪日観光客6000万人」目標も現場の実情とは大きく乖離

  3. 8

    大阪・西成には1泊100万円超の民泊が登場 中国人経営者が次々参入狙い

  4. 9

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  5. 10

    斎藤元彦・兵庫県知事にくすぶり続ける公選法違反疑惑…渦中のPR会社メルチュの「請求書」と「見積書」で違う印影が

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  2. 2

    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

  3. 3

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    悠仁さんの成人会見は秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  2. 7

    志村けんさん急死から4年で関係者が激白…結婚を考えた40歳以上年下“最後の女性”の存在

  3. 8

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  4. 9

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ

  5. 10

    フジテレビ「Live News イット!」が大苦戦中…上垣皓太朗アナが切り札となるか