著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

医療脱毛大手「アリシアクリニック」破産…債権者数9万人超の前途多難

公開日: 更新日:

 合併症・後遺症の発生や医師・看護師経験のないスタッフが日常的に施術……。「美容医療」を巡るトラブルの多発が社会問題化する中で起きた“破綻劇”に、顧客の間でも、さらには所管の厚生労働省内でも困惑と混乱が広がっている。

 医療脱毛サロン「アリシアクリニック」を全国展開する運営2法人の倒産で、今月10日、東京地裁から自己破産手続き開始の決定を受けた。債権者数は、前払い料金などを支払って同クリニックを利用していた顧客ら「過去最大級」(信用調査会社関係者)となる9万1818人にのぼる。金融筋からは「破綻処理を進めるにしても、そもそも債権者集会を開けるのか」といった声も漏れる。

 自己破産したのは、医療法人社団「美実会」(さいたま市)と一般社団法人「八桜会」(東京・豊島)。全身の医療レーザー脱毛などの施術を行うクリニックを前者は43店舗、後者は約20店舗で展開。有名タレントやモデルを起用したテレビCM・Web広告を繰り広げる一方、人気インフルエンサーにPRを依頼するなど大規模な広告宣伝とマーケティング戦略で顧客を開拓。美実会は21年4月期で163億円超の売上高を計上していた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…