保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

大正末期の5年間に日本軍が他国に攻め入らなかった不思議

公開日：2019/09/24 17:00　更新日：2019/09/24 17:00

　近代日本史を繙いていて、ああこの５年間はそれまでの日本社会と異なるなと呟きたくなる年代がある。大正１０（１９２１）年１１月から１５（１９２６）年１２月２５日までである。年譜を見るとわかるが、軍事上の大きな事件はまったく起きていない。逆に関東大震災（大正１２年）のような大きな災害…

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【連載】保阪正康日本史縦横無尽