著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

ポツダム宣言黙殺は原爆を使いたがるアメリカ軍上層部にとって好都合だった

公開日: 更新日:
広島に原爆投下後、北マリアナ諸島テニアン島の基地に戻り着陸するエノラ・ゲイ(1945年8月6日、北マリアナ諸島テニアン島=アメリカ空軍提供/ロイター・共同)

 アメリカが原爆の投下実験に成功したのは7月16日であった。その報告はすぐにポツダムにいるトルーマン大統領にも伝えられた。7月24日には参謀総長代理など軍部の首脳部がまとめた原爆攻撃の最終案がまとめられて、大統領の元に届いた。原爆投下実験が成功したならば、すぐに日本に投下すること…

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