裏金疑獄「安倍派7人不起訴」で広がる落胆…検察は“ファッショ批判”に耐えられるのか
自民党派閥の裏金疑獄をめぐり、世間に落胆と怒りが広がっている。政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で捜査している東京地検特捜部が、最も悪質な安倍派の「5人衆」ら幹部7人を不起訴とする方針だと一斉に報じられたからだ。
時効が未成立の2018年からの5年間でこさえた裏金は、安倍派が約6億円、二階派が2億円超。巨額だ。にもかかわらず、両派の会計責任者と、4000万円超をネコババした安倍派3議員だけが立件される見通しだという。「令和の空騒ぎ」なんて冗談じゃない。
「特捜部は全国から応援検事を集めて50人規模で臨んできましたが、その態勢も19日で一区切り。26日には通常国会が召集される。タイムリミットが迫る中、派閥の実務を仕切る事務総長経験者らの共謀を問うのは厳しいとの判断に傾いているようです」(司法関係者)
販売ノルマ超過分のパーティー券収入を還流や中抜きで裏金化した安倍派では、会長だった安倍元首相が22年春に中止を言い出したものの、一部議員が反発。安倍死去後、「5人衆」の西村前経産相や世耕前参院幹事長、下村元文科相ら幹部と会計責任者が対応を複数回協議し、8月に継続が決まったとされる。
いずれのタイミングでも西村氏が事務総長だったことから「総理になりたい男」の立件は不可避とみられてきたが、雲行きは怪しい。