自民党の裏金問題とそれを使った選挙戦…批判されるべきは与党の「昭和の国会運営」だ
2024年度予算案が、異例の土曜日の集中審議を経て2日に衆院を通過した。
予算案は衆院から参院送付後30日を経過すれば自然成立する憲法の規定がある。政府・与党は年度内成立が確実になる2日までに衆院を通過させることにこだわっていた。
その理由を与党は「早期能登半島復興のため」と言って国民感情を味方につけようとするが、それは建前で、予算の自然成立が決まっていれば、参院での野党の裏金への厳しい追及も、のらりくらりとかわして時間稼ぎすればいいからと考えているのではないか。
そもそも迅速な支援と言うなら地震が起きてすぐに補正予算を組めばよかった。実際過去の大地震ではそうしてきた。しかし野党が求めても岸田政権は拒否したのである。しかも今回の予算は予備費であり、これは何に使っても良い金で、確実に被災地に使われるとは限らない。最近はどうもこの予備費に味をしめているふしがある。
だいたい自民党の裏金問題で審議が遅れ、政倫審を公開するかで揉めた。議論が足りないのは与党の責任ではないか。