狭まる「進次郎包囲網」…総裁選での菅前首相“存在感誇示”に自民党内から反発と落胆
12日が告示の自民党総裁選(27日投開票)は、上川陽子外相(71)も20人の推薦人にメドがついたと表明。総勢9人で争う異例の構図だ。レースは小泉進次郎元環境相(43)が大本命とみられているが、ここへきて自民党内の空気が微妙に変わってきた。進次郎に「菅カラー」が出すぎていることへの反発と落胆が広がっているのだ。
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■「表に出るタイミングが早すぎる」
自民党内をざわつかせたのは、8日の進次郎の街頭演説に、菅義偉前首相(75)が出てきてマイクを握ったことだ。「小泉さんに日本の舵取りを託したい」と訴えた。演説場所の横浜市は菅の地元だから、駆け付けてもおかしくないとはいえ、菅に近い関係者でさえも「表に出るタイミングが早すぎる。マイナスにならないか」と漏らす。
推薦人集めに苦労していた野田聖子元総務相(64)が「新しい派閥が出現している。菅さんは強い。声を掛けてもブロックされる」とテレビで暴露したように、菅は議員に「進次郎推し」の電話をかけまくり、プレッシャーをかけているという。
「進次郎さんの政策を作っているのは、菅政権で首相秘書官だった官僚たちだ。進次郎さんはその振り付けに従っている。進次郎さんが首相になったら、菅さんの秘書官がそのまま横滑りだとか、菅さんと懇意の和泉洋人元首相補佐官が官邸に戻るなんて噂もある。これでは菅政権、再び。ちょっと受け入れがたい。刷新感どころか今まで通りで、党内はガッカリしている」(自民ベテラン議員)
キングメーカー争いの岸田首相(67)と麻生副総裁(83)、そこに甘利前幹事長(75)も加わって、それぞれが決選投票で進次郎を落とす算段をしているという話も出ている。