国民民主党・玉木代表が“パワハラ女性議員”のクビを切れない裏事情…グダグダ会見で露呈したガバナンス不全の深刻度
議席が減ってしまう
日刊ゲンダイ記者は18日に玉木代表の会見で「なぜ調査を始めたのが先日なのか」と問うた。すると、玉木代表は「一義的には県連の問題なので、まずは県連レベルの対応に任せていた。ただ、納得できるものではなかったので、今般、党本部で(調査を)引き取った」と答えた。
県連は倫理委員会が調査を行い「パワハラはなかった」と結論づけたが、同委のトップはパワハラを訴えられた当人の天野氏だ。日刊ゲンダイが11日の会見でその点を指摘すると、玉木代表は「都道府県連の話なので必ずしも詳細に把握していない」と回答。要するに、パワハラ当事者が調査していた矛盾を知らなかったわけで、ガバナンス不全は明らかだ。
こんな調子で、岡野氏や天野氏にキチンとした調査を実施し、厳しい処分を下せるのか微妙だ。「玉木さんには岡野さんのクビを切れない事情があるんです」と言うのは、ある国民民主の関係者だ。
「国民民主は昨秋の衆院選で比例南関東ブロックで4人擁立し、3人が当選。うち1人が千葉5区で出馬し、比例復活した岡野さんでした。仮に彼女が辞職した場合、次点の平戸航太さんが繰り上げとなる。ところが、平戸さんは今夏の参院選への出馬で調整中なので、繰り上げ当選させる選択肢はあり得ない。つまり、岡野さんを辞職させると、繰り上げできる候補がいなくなり、他党に議席を譲るハメになる。シンプルに議席を失うわけです。それはできないでしょう」
やはり、ウヤムヤ決着か。
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