「美人局」で約170件、被害総額3500万円…メンズエステ店の“罰金取り立て”苛烈な手口
「女の子が怒っている。妊娠しているかもしれない。どうするんだ」
「ピル代、病院代、慰謝料で計165万円払え」
男らはメンズエステ店の客に因縁をつけ、多額の金を巻き上げていた。
女性従業員に性的サービスを持ち掛けさせる「美人局」の手口で現金を脅し取ったとして、警視庁暴力団対策課は14日までにいずれも職業不詳の金山浩樹(32)、永井悠太(32)両容疑者ら男女9人を恐喝と監禁の疑いで逮捕した。
金山容疑者らのグループは表向きは性的サービスのないメンズエステ店として「兎の穴」「ジャングル」など、品川区や中央区など都内の複数店舗のHPで客を集めていた。
手口はこうだ。客が店に電話をすると、近くのホテルに入るよう指示される。そこで「体に触れるなど女の子が嫌がる行為をしたら罰金200万円を払います」と記された誓約書にサインするよう求められる。
施術が始まると、女性セラピストはほぼ裸の状態に。男性客に体をピタっと寄せ、タッチしたり、欲情するようなしぐさを見せて誘惑し、「やれる」と思わせる。その気になった男性客がセラピストの体をなで回したり、我慢できなくなって挿入すると、連絡を受けた男らが即座に乗り込んできて、「やったこと全部責任取って」「違約行為だよ。金払わないなら犯罪として訴えるぞ」と、恫喝する。