イチロー超えも視野? 14億円を蹴飛ばした黒田の「勝算」
メジャーでFAになった黒田博樹(38)が、ヤンキースからの14億円提示を拒否したと話題になっている。
ヤンキースの条件提示は、「クオリファイング・オファー」と呼ばれるもの。FAになる選手に対して、旧球団は決められた額のオファーが優先的にできる。それが今季は14億円だった。選手には1週間以内に返事をする義務が生じるが、期限が過ぎた後は旧球団を含めた全球団と交渉できる。仮に他球団に移籍した場合、旧球団は新球団から翌年のドラフト指名権を得られる。黒田は昨年もヤンキースの「クオリファイング・オファー」を蹴って15億円で残留した。
「ヤンキースも黒田が14億円で残留するとは思っていない。断られるのは織り込み済みです」とメジャー担当記者がこう続ける。
「黒田は今季32試合に先発(11勝13敗)したヤンキースのエースです。ペティットが引退したいま、計算の立つ先発は今季9勝(6敗)のノバひとり。左腕のサバシア(同14勝13敗)は昨年オフに右ひざを手術した後遺症が心配されている。黒田との再契約は球団の最優先事項なのです。1年契約ということを考えれば、20億円近い年俸で決着するでしょう。黒田にはその自信があるからオファーを蹴飛ばしたのです」