まだ“昔の名前” 独戦惨敗で見えた「なでしこ」監督の優柔不断
ポルトガルで開催されたアルガルベ杯決勝(12日)でなでしこジャパンが惨敗した。強豪ドイツとの一戦で0―3の大差負けを喫したのである。
前回ドイツW杯を制したなでしこ。準々決勝でなでしこに苦杯をなめたドイツ。3年近くが経過し、なでしこは35歳MF沢、31歳MF安藤ら「昔の名前」のまま。ドイツは20歳以下の若手を積極登用。選手層も厚くなって力関係は逆転した。
決勝でも後半投入のMFケスラーが46分に先制弾。50分にFWミッタークが追加点、61分には大黒柱MFマロジャンが25メートルの距離から強烈ミドルを叩き込み、なでしこの息の根を止めた。
「ドイツW杯、ロンドン五輪で指揮を執った佐々木監督が、若手にシフトする勇気がなかったと言えばそれまでだが、主力を脅かすほどの若手が見当たらないのも厳然たる事実しょう」(サッカージャーナリスト)
その佐々木監督は、「いい勉強になりました。ドイツは基本がしっかりしている。コンディションもシーズン中のドイツの方が良かった。後半、動きが止まり、ミスも増えていった。ウチはまだ戦うためのベースが出来ていない。そういった反省点を今後につなげていく」とコメントしたものの、2015年のカナダW杯を見据えて、ドイツ戦惨敗を契機に大胆な世代交代に踏み切るのか、それとも現有戦力をより熟成させることを選ぶのか。
指揮官の苦悩は深まるばかりだ。