ゴルフ「2015年問題」加速の恐れ 背景に高額名義書き換え料
団塊世代が高齢者(65歳)の仲間入りをしたのが2012年。ゴルフ業界は今、市場を引っ張ってきた団塊世代が退職時期を迎え、一緒にプレーする仲間がいなくなってゴルフをしなくなる「2015年問題」に直面している。
10年後には800万人いるそのすべてが後期高齢者(75歳)になり、市場がさらに縮小する「2025年問題」に危機感を抱いている。
競技人口の減少と低価格化により、ゴルフ用品を含めた市場規模は09年以降、1500億円近く落ち込み、09年に9164万2000人だったゴルフ場利用者は、13年には8674万6000人まで減った(日本ゴルフ場事業協会調べ)。
その一方で、ゴルフ場の売り上げは意外なことに11年以降、微増しているが、これは平日や早朝の利用料金を下げたことで、時間がたっぷりあるシニアの利用者が増加したからだ。だが、10年後はそのシニアにも頼れなくなるため、現役世代が利用しやすいような価格設定や新たな取り組みが、早急に求められている。
しかし、大半のゴルフ場は旧態依然の商売を続けている。その象徴が名義書き換え料だ。言うまでもなく、書き換え料はゴルフ場の収入になり、メンバーが会員権を売っても返却されない。