リオ五輪強化指定申請せず 石川遼が語っていた複雑な胸中
日本ゴルフ協会(JGA)は6日、日本オリンピック委員会(JOC)が1日付で認定した2016年度の五輪強化指定選手16人を公表した。昨季の国内ツアー最終戦終了時の世界ランク(WR)上位者に意思確認し、松山英樹(23)や大山志保(38)など、申請者上位各8人を選んだ。
ところが、そこに石川遼(24)の名前はなかった。本人が「申請を希望しない」と回答していたからだ。
日本代表に選ばれるには、7月11日の時点でWRに基づく五輪ランク上位2番以内に入る必要がある。石川は現在6番目。昨年は国内7戦で2勝を挙げ、WR206位から103位まで上げた。7月まで国内ツアーに専念すれば、五輪出場も夢ではない。
それでも石川が申請しなかったのはなぜか。
昨年12月の日本シリーズのことだ。優勝会見で、本紙でお馴染みのゴルフジャーナリストの菅野徳雄氏が石川に「五輪に出場して日本のゴルフを引っ張っていって欲しい」と声を掛けたところ、次のように答えたという。
「ゴルフには海外の4大メジャーがあって、五輪がどれだけ高い価値があるかは未知数です。ゴルフファン以外の人が見るという意味では、五輪の方が注目度は高いとは思います。ただ、米ツアーでWR50位以内に入ってそれを維持していくことがどれだけスゴイことか、(松山)ヒデキはそれを実際やっている。それが本物の実力だと思っています。そこは絶対、目指します。威勢のいい言葉が出なくてすみません」