名古屋欠場でも消えず マラソン福士「リオ切符」への懸念
陸連の一連のコメントを聞けば、福士の代表内定は決まったも同然のようだが、ある陸上関係者はこう解説する。
「女子の代表枠は3つあり、1つは昨年の世界陸上7位の伊藤(舞)が内定。国内3レースで残り2枠を争う。福士と永山監督が懸念していたのは、名古屋で福士の記録を抜く選手が2人出ることだった。2位より優勝を優先するという規定はないからです。でも、この日の福士の決断を陸連が歓迎しているということは、仮に名古屋で福士の記録を上回る者がワン・ツー・フィニッシュしても、1位の者しか代表に選ばれないということです。ただし、実際のレースでは何が起こるかわかりません。陸連はそんなことは起こらないと思っているでしょうが、名古屋で複数の選手が2時間21分台前半や20分台を出したり、さらに奇跡的に2時間19分12秒という日本記録の更新でもされたら、代表選考会は紛糾するでしょう」
アップダウンが少なく好時計が期待できる名古屋のコース。福士陣営は、時計とにらめっこしながら観戦することになる。