金メダルで1000万円 リオ五輪ゴルフ報奨金の“おざなり感”
リオ五輪のゴルフ競技日本代表は男子が池田勇太(30)と片山晋呉(43)、女子は野村敏京(23)、大山志保(39)の4人に決まり、19日都内で発表された。
JGA(日本ゴルフ協会)五輪ゴルフ競技対策本部の倉本昌弘強化委員長は「メダルを取るべく頑張りたい。選手が力を発揮できる態勢を取る」と抱負を述べ、金メダル獲得で1000万円、銀メダル500万円、銅メダル300万円の報奨金を支給することも併せて発表した。
他の競技では競泳が金3200万円、銀400万円、銅150万円。自転車は金3000万円、銀2000万円、銅1000万円。陸上は金2000万円、銀1000万円、銅800万円だ。それだけにゴルフの金1000万円は見劣りする。それでなくても国内ツアーで勝てば男子は4000万円、女子は2800万円の大金を手にできる大会もある。世界の頂点に立って1000万円では“ニンジン”にもならないのではないか。
「とってつけた金額という印象しか受けない」と評論家の宮崎紘一氏がこう続ける。
「五輪に出場する池田は全英オープンで優勝したH・ステンソンに33ストローク差つけられ、72位に終わった。片山は世界ランクで池田(95位)の下の112位です。女子も世界のトッププロとの差は歴然としている。どうせメダル獲得なんて夢のような話だから、テキトーにキリのいい1000万円でいいといった感じです。他の競技団体もカネを出すから、何か決めておかないと格好がつかないというスタンスのようで、おざなり感いっぱいです。本気で日本ゴルフ界を盛り上げるために金メダルを取ってもらいたいというのなら、業界からカネをカキ集めて金メダルには1億円を支払ってもいいはずです。金額がメダルへの期待度をよく物語っています」
ちなみに韓国ゴルフ協会は、金メダリストに3億ウォン(約2790万円)支給と、日本の約3倍だ。これじゃあ、選手のヤル気も違ってくるだろうし、はなから日本選手にはメダルは無理といっているようなものだ。