ベイ時代は先輩にも軽口 殊勲打ソフトB吉村の“鼻っ柱”
脇役が大仕事をやってのけた。
19日から始まった首位ソフトバンクと2位日本ハムとの直接対決は、パの天王山。双方とも負けられない戦いの初戦は、ソフトバンクに軍配が上がった。
中でも値千金の働きをしてみせたのが「7番・右翼」で出場した吉村裕基(32)だ。1点リードの二回1死一塁の場面で、貴重な追加点となる2ランホームラン。「すぐに追加点が取れてよかった」と話す吉村の一発で点差を広げ、日ハムを押し切った。
あるホークスOBは「吉村らしい活躍」と、こう続ける。
「腰痛で欠場していた内川の代役で4番に座った、14日のロッテ戦のリベンジを狙っていたのではないか。吉村はこの試合で無安打だったばかりか、九回に平凡なゴロを捕り損ねる凡ミス。投げていた抑えのサファテは鬼の形相だった。吉村は気難し屋でいつもムスッとした表情だが、負けん気だけは人一倍強い性格ですから」
12年まで在籍していた横浜(現DeNA)時代は、東福岡高の先輩で当時同僚だった村田(現巨人)について、「村田さんもバッティングがわかってきたんじゃないですかね」と放言。周囲から「生意気」と言われようが、「結果は口ではなくバットで出すもの」と意に介さなかった。半面、自分のやり方に固執するあまり、スランプに陥っていた時期もある。