女子フィギュア「令和のマオちゃん」島田麻央 世界ジュニア3連覇でも五輪に出られない厳し現実
名前も悲運も同じだ。
フィギュアスケート女子の島田麻央(16)が世界ジュニア選手権で史上初となる3連覇を達成。3日に凱旋帰国した。フリー(FS)でトリプルアクセルと4回転トーループを成功し、シニアも含め今季世界最高点となる230.84をマークした。
ジュニア大会で国内外合わせて28連勝中の絶対女王は、五輪でのメダルが期待されてきたが、2024年シーズンからシニアの出場年齢が17歳に引き上げられ、来年のミラノ・コルティナ五輪に出場できなくなった。
かつて浅田真央(34)も年齢の壁に五輪出場を阻まれた。ジュニア時代からグランプリシリーズなどの世界大会で優勝を果たし、同じように五輪でのメダルを期待されたが、当時の年齢制限は「15歳以上」。06年のトリノ五輪時はまだ14歳だったため、出場できなかった。「令和のマオちゃん」もまた同じ運命をたどることになる。
ISU(国際スケート連盟)が年齢引き上げを決めたのは22年。きっかけは「選手の心身の健康を守るため」だった。ジャンプが大きな要素を占めるフィギュアでは体重の軽い選手が有利となり、過酷な減量や食事制限がエスカレート。10年バンクーバー、14年ソチ五輪2大会連続出場の鈴木明子(39)は18歳の時に摂食障害となり、一時休養。ソチ五輪でロシアの団体金メダルに貢献したリプニツカヤ(26)は度重なる故障と拒食症に悩まされて19歳で引退した。