元代表GK田口光久氏 かつて率いた青森山田の初Vを予想
5日に準々決勝4試合が行われ、7日の準決勝は大阪・東海大仰星―青森・青森山田、群馬・前橋育英―栃木・佐野日大の組み合わせとなった。
波乱は、Jリーグ内定3選手を擁して、連覇を狙っていた福岡・東福岡。格下の東海大仰星を圧倒的に押し込みながら後半26分、CKの混戦からコボレ球を押し込まれ、そのまま逃げ切られた。
ダントツの実力校が姿を消し、これで一気に優勝候補に躍り出たのが、昨年12月に高校世代最強を決める「高円宮杯U―18チャンピオンシップ」でJクラブ強豪を抑えて優勝した青森山田である。
この日の埼玉・正智深谷戦では、先制点を決めたFW鳴海、2点目を決めたMF高橋を中心に攻撃陣がアグレッシブに攻め立て、守ってはU―19代表の正GK広末がスーパーセーブを披露。終わってみれば3―1のスコア以上の快勝劇だった。 現場で取材した元青森山田高サッカー部監督の田口光久氏(元日本代表GK)がこう言う。
「県予選18得点無失点の青森山田は全員が粘り強く守り、GK広末も好調をキープ。後半8分に正智深谷のMF谷口と至近距離で1対1となった場面では、冷静にシュートのタイミング、コースを読み切り、機敏な反応で左足に当ててはじき返す素晴らしいセーブでした。青森山田はチーム全体の連動性もあり、攻守の切り替えもスピーディー。フィジカルに優れた選手も多く、コンディションも上々。優勝候補1番手と言っていいでしょう」
青森山田と前橋育英が決勝に進み、優勝旗が本州最北端に届けられる──。これが田口氏の見立てだ。