全英OP初出場 “科学者”B・デシャンボーがゴルフを変える
■メーカーとの協力でアイアンも開発
デシャンボーにとって試合は「研究」の場でもあるのだが、苦戦が続き、今季は25戦に出場して8連続を含む14試合で予選落ちと「実験」はうまくいってなかった。
「最も効果的にゴルフボールを打つことを理解する過程」と成績不振にも信念を曲げず、ようやく優勝というひとつの成果を得たことになる。
デシャンボーの研究テーマは、テークバックとダウンスイングを同じ軌道にするシングルプレーンだ。そのためにアイアン全番手のシャフトをそろえて、ミスを減らすことに日々取り組んでいる。
クラブ契約のコブラ社の協力も得て、ヘッドの重さや重心を番手ごとに変えることによって、クラブの長さが同じでも、番手が本来持つ性能を引き出すアイアン開発にも携わっている。
「僕はアマチュアにとって、ゴルフをもっとやさしく簡単なものにしたいんだ。プレーの新しい方法を通して、ゴルフ人口を増やして、ゴルフに貢献したい。自分は正しい道を進んでいると願っている」(デシャンボー)
デシャンボーが全英で活躍すれば、アマチュアにとってゴルフがよりやさしくなる可能性が広がるというわけだ。
(ゴルフライター・吉川英三郎)