友情より“契約” 松山英樹がアイリッシュOPに出場するワケ
友情による出場ではないようだ。
松山英樹(25)は、6月の全米オープンでメジャー自己ベストの2位の成績により、世界ランクも2位に浮上した。世界のトップ3に定着し、2週間後に迫った今季メジャー3戦目の全英オープン(7月20日開幕=ロイヤルバークデールGC)では世界から注目される優勝候補になった。
今週は欧州ツアーのアイリッシュ・オープン(ポートスチュワートGC)に初めて出場する。全英直前にリンクスでプレーすることは上位を狙う選手にとっては、調整を兼ねて大きな意味がある。一方で「初めて参戦するのは、地元出身で大会ホストのR・マキロイ(28)からの強い要請があったから」との声もある。
実はアイリッシュOPは、欧州ツアーの中で賞金総額700万ドル(優勝116万6660ドル=約1億3000万円)を超える7大会の「ロレックスシリーズ」のひとつ。スイスの高級腕時計メーカーであるロレックスといえば、ゴルフならニクラスやパーマー、ウッズにミケルソン、スピース、テニスならフェデラーといった一流選手としか契約しないことで知られている。同社と契約する松山も世界のトッププロとして認められたことになるわけだが、契約金は1億円を下らないといわれ、年に数日間はロレックスのために活動義務が生じて拘束される。それが今回のアイリッシュOPの出場とみられているのだ。
これから松山にはワールドワイドのスポンサー契約が殺到するだろう。いくつも「商談」がまとまれば日本に帰ることもできず、世界中を飛び回ることになりそうだ。ちなみに、アイリッシュOPには谷原秀人(38)も出場する。