優勝争いにも絡めず…日本人プロはなぜ最終日に伸び悩む
■攻撃の手を緩めない戦い方が身に付かない
「おそらく石川も谷原も世界ランク(WR)193位のシャルマの顔も名前も知らなかったでしょう。そんな無名選手が62を出すとは夢にも思わなかったはずです。日本ツアーはかつて世界4大ツアーの1つといわれ、アジアの盟主とまでいわれた。ところが、今では世界のトッププロが集結する米ツアーはもちろん、欧州ツアー、豪ツアーにも大きく後れを取って、欧州との共催大会を増やすアジアンツアーにも実力で抜かれつつあります。
先週の日本ツアー、ミャンマーオープンではWR198位だった米国選手に優勝をさらわれ、WR100位台の選手でも力のある選手は世界中にたくさんいるわけです。ゴルフは4日間、72ホールの戦いですから、最後まで何が起きるのかわからない。ところが日本ツアーのように安易なコースでやっていると、攻撃の手を緩めない戦い方が身に付かない。世界の頂点に這い上がるという競争から日本人選手は取り残されているといえます」(評論家の宮崎紘一氏)
シャルマは2013年にプロ転向。インド国内では5勝しているが、16年にアジアンツアー賞金ランク51位(約979万円)でシード権を獲得し、昨季は同7位(約4313万円)だった。ヨハネスブルクオープン優勝で今年の全英オープン出場権も手にしている。
ちなみに昨季の日本ツアー賞金ランク7位(国内のみ)は約8226万円。試合数が減っているとはいえ、日本ツアーはまだまだ恵まれているのがよくわかる。ぬるま湯体質の日本人選手に最終日の爆発的スコアを求める方が無理か。