インド人シャルマを特別招待するマスターズの思惑と野望

公開日: 更新日:

 その一方で、マスターズに出場できない選手から、日本ツアーからの特別招待枠での出場には批判の声があったのも事実だ。

 ゴルフ普及のためとはいえ、予選落ちを繰り返したかつての日本の賞金王には、厳しい目が向けられていた。

 話が元に戻るが、マスターズに出場するには、過去のマスターズ優勝者の他に、WR50位以内や過去1年間の米ツアー優勝者という、いくつかの規定がある。

 シャルマは現在、WR66位だが、昨年12月以来、欧州ツアーとアジアンツアー共催大会で2勝し、先のWGCメキシコ選手権でも3日目にトップに立つなど活躍が目覚ましい。その成績なら他の選手からクレームがつくことはないだろう。

 もちろんインドでのマスターズ視聴率が高まり、ひいては同国でのゴルフ人口増加も十分に期待できる。

 マスターズ委員会にとって、視聴率が上がれば、海外での放映権料の値上げを見込める。

 こう考えると、日本ツアー選手や賞金王に特別招待の枠が与えられることはもうないのかもしれない。

(ゴルフライター・吉川英三郎)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭