“視野狭窄”貴乃花 サポ制度導入でタニマチ排除し顰蹙買う

公開日: 更新日:

■「あんな人物と組んでいるようでは…」

 貴乃花は当時、「わずかな人から大金をもらうより、多くの人に会員になってもらって相撲の裾野を広げたい」と、サポーター制度導入の目的を語っていた。その意義自体はともかく、真の狙いが単に口うるさいタニマチ封じだとすれば、あまりに短絡的だ。

 実際、大口のタニマチを失った影響は大きかったのか、15年には貴乃花一門の後援会が発足。親方衆からは「一門の後援会なんて聞いたことがない。実際は貴乃花部屋の後援会ではないか」との声も上がった。古くからのタニマチを切る反動も考えないツケが回ってきたということだ。

 目先といえば、パチンコメーカーとの契約に際して代理店関係者からの裏金をフトコロに入れた「裏金顧問」こと、小林慶彦元相撲協会顧問との関係もそうだ。自分を理事長にと担いでくれる“味方”と判断するや、その素性も何も関係なく、タッグを組み続けた。貴乃花の周囲から人が去っていったのは、本人の性格もさることながら、「あんな怪しい男と組んでいる人間は信用できない」といった理由もあった。

 貴乃花はおそらく、自分が孤立した原因をいまだに理解できていないだろう。貴乃花は一途でもなければ、猪突猛進でもない。こうと決めたら、思い込んだら善悪の区別もつかず、長期的展望もないまま平気で暴走する。単に視野が狭いだけだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…