渋野日向子8打差逆転Vの衝撃 ライバルには今後も威圧感に
上位には申ジエ、テレサ・ルーといった安定感のあるプロがいましたが、先にスコアを急伸する渋野にあおられたと思います。終盤に天候が荒れて、ベテランといえどもパーセーブでは勝てないとわかると、バーディーを取らなくてはいけない、パットは入れなくてはいけない、ショットは曲げてはいけない――、と無理を強いられ、スムーズにいかなくなります。
運を味方にしたのも大きかったが、それ以上にこの1勝が多くの女子プロに与えたインパクトも大きい。それは渋野に8打差つけてリードしていても安心できない、という他を圧倒する存在感を植えつけたことです。
思い切りの良さ、攻め続ける気力、強気のパットが強みです。
「賞金女王」宣言も出ましたが、来年の東京五輪メダル獲得を見据えた準備も必要になるでしょう。
メジャーに勝っており、メンタル、技術は十分に世界で通用します。あとは米女子トッププロとどう戦うのか、です。
米女子ツアーに出て、一緒に回る機会を増やして雰囲気に慣れるのもいいでしょう。米国の粘りのあるラフや、地域によって違うグリーンの芝を経験しておくのも、これからのプレーに役立ちます。