古江彩佳の米ツアー初Vは参戦15試合目! 若手に「私も勝てる」の意識変化が連鎖する可能性
「古江さんの優勝は大きな刺激になったと思います」
こう語るのはメンタルトレーナーの児玉光雄氏だ。
前週のスコットランド・オープンで優勝した古江彩佳(22)は、今季から米女子ツアーに本格参戦。開幕2戦目から出場し、15試合目での初Vだった。同ツアー9勝の宮里藍ですら初優勝は4年目。畑岡奈紗も米国での1勝目は参戦2年目だった。
冒頭の児玉氏が言う。
■取り払われた「メンタルバニスター」
「日本人選手が米国で勝つには、最低でも2年、3年はかかると思われていた。かつて陸上界では、1マイル走で4分は絶対に切れないといわれていた。1954年に英国人のR・バニスターが3分59秒4を記録すると、約40日後に別の選手が3分58秒を出した。その後4分を切る者が次々に出た。皆が無理だと思っていた心理的な障害(メンタルバリアー)をバニスターが取り除いた結果です。これを『バニスター効果』と言います。153センチと小柄な古江さんが今季、マッチプレーで2位になり、スコットランド・オープンに勝ったことで、『私も米国で勝てるんじゃないか』と思った若手選手は多いでしょう」