視覚障害のあるサッカー選手 松本光平さん「激レアさん」で紹介され話題に…その後どうしてる?
松本光平さん(視覚障害のあるサッカー選手/34歳)
視力に障害を負いながら、健常者とともにプロのサッカーチームでプレーするなど想像もできないが、それに挑戦している人がいた。松本光平さんだ。2022年3月、バラエティー番組「激レアさんを連れてきた。」(テレビ朝日系)で紹介され話題になった。松本さん、その後、どうしているのか。
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松本さんに会ったのは、東京メトロ・茅場町駅そばのカフェ。白杖をつきつつ、やってきた松本さん、まずはこう言った。
「10月にニュージーランドでのシーズンを終え、日本へ戻ってきました」
松本さん、昨シーズンをニュージーランド1部のチーム、ハミルトン・ワンダラーズでプレーしていたのだそうだ。
「20年に目をケガしてから、3年半かかってようやくピッチに立つことができました。ハミルトンはケガをしていたときに契約していたチームで、『帰ってこい。いつでも待ってるぞ』と言ってくれていたんです。ただ、選手登録はしても、プレーは期待されていなかった。ところが、8月にようやくビザが下りてニュージーランドに渡り、到着3日後のU-23の試合で、僕が本当にサッカーができることを証明したら、同日のトップチームの試合で早速、起用されました。感慨に浸る間もなく(笑)。シーズンが終わってみたら、それからの全6試合にスタメンで出場しましたよ」
健常者と一緒にサッカーができるとは、信じがたいほどの驚きがある。
「右目は見えませんが、左目はボンヤリ見えるんです。プールの中で目を開けているような見え方ですね。だから、字は読めませんが、遠い所も色や形はなんとなくわかるし、目と脳を組み合わせたトレーニングを重ねてきたので、ケガで難しくなった浮き球の処理も、まったく問題なくできるようになっているんです」
街を歩くとき白杖を使用するのは、松本さんはパッと見は視覚障害者とはわからないため。白杖を持っていれば、駅員に道を尋ねるときなどに、視力について説明しなくて済むのだという。
「ボンヤリの見え方に慣れてきたこともあって、日常生活でもあまり不便は感じませんよ」
明るく話すが、ケガも手術も激痛を伴う大変なものだった。