「最強の神様100」八木龍平著
お正月には、日本人の7割の人が初詣に神社を参拝。初詣だけでなく、日頃から参拝を欠かさない人、また「苦しい時の神頼み」と何かあれば、神社に駆け込む人も多い。日本人と神様は切っても切れない仲だ。しかし、一方で神社に行っても「そんなにいいことは起こっていない」「何も変わらない」「どうせ無理だし」などと心のどこかで思っている人もいるのでは。
理系大学院生のとき、進路について初めて神頼みをした著者は、願い通り、狭き門の大手メーカーの研究所に就職することができた。その体験から、密かに神様の研究も始め、わかったのは「神頼みは、神様のことを知らないと始まらない」ということだったという。
本書は、八百万といわれる日本の神様の中から、歴史上の人物たちが頼り、夢をかなえた最強の神々を紹介するガイドブック。例えば、日本最初の天下人・葛城氏が信仰した神様「アヂスキタカヒコネ」は、「悪いことが続いているな~と感じている人」にお勧めの「真の真の最強の神様」。
別名は迦毛大御神といい、日本最初の首都・奈良県御所市の高鴨神社に祭られる。ここは全国にあるカモ(賀茂・鴨・加茂)神社の総本社だ。
同じく葛城氏が信仰した「シタテルヒメ」(下照姫)は、アヂスキタカヒコネの妹神で「運命の恋をしたい人や、天職を見つけたい人」にぴったりの女神。実は「七夕の織り姫」はこの女神だという。
その他、源頼朝が信仰した、どうにもならなそうな運命やしがらみを一変させる不思議な力を発揮する「アメノオシホミミ」や、あの江戸南町奉行・大岡忠相も屋敷に祭った、人間の2大欲求「性と金」に対応するものすごくわかりやすい女神「トヨカワダキニシンテン」など。あなたに必要な神様がきっと見つかる。
(ダイヤモンド社 1650円)