「男性の育休」小室淑恵・天野妙著

公開日: 更新日:

 加速度的に進む日本の少子化改善の突破口として、著者らは男性育休の普及・促進を提言する。なぜなら、男性の家事・育児時間が長いほど、第2子の出生率が上がることが分かってきたからだ。つまり、男性の家庭進出が進むほど、出生率が増加するというのだ。

 男性の家庭進出は、母親の「産後うつ」対策としても重要であり、企業側にも多くのメリットをもたらす。しかし、現実の男性育休取得率はわずか7・48%にとどまる。

 本書は、専業主婦家庭でも、就業規則に定められていなくても取得可能など、制度に関する世の誤解を解く一方で、男性育休が広がらない背景、そして企業や社員にもたらすメリットなどを解説。その上で社会変革のレバレッジポイントになる男性育休義務化を提唱する。

(PHP研究所 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…